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2018-04-27

京都優勝イトウシンタロウ選手インタビュー(前編) ~大会までの道のり~

posted by ししゃも

4/21(土)に開催されたポケモンカードチャンピオンズリーグ京都大会。
マスターカテゴリで参加者912名の頂点に立ったイトウシンタロウ選手にインタビューを行いました。

WCS2016の世界チャンピオンであり、今年も国内ランキング1位のイトウ選手。
前編ではウルトラネクロズマというデッキ選択の理由や普段の練習方法など、大会までの準備について語っていただきました。

 

なぜウルトラネクロズマGXなのか

――優勝おめでとうございます。今の気持ちをお願いします。

イトウシンタロウ選手(以下イトウ):ありがとうございます。ポイント自体はDAY2も確定となりました。ウルトラネクロズマGXが1番強いだろうと思っていて、自分の考えをしっかり証明できて嬉しいです。

――そのウルトラネクロズマについて、どうして今回選択しようと思ったのでしょうか。

イトウ:前回の名古屋大会で、自分たちを含め皆さんがマッシブーンルガルガンを使用して上位を埋め尽くしました。そのマッシブーンルガルガンに有利であり、その他のデッキともしっかり戦えるデッキパワーのあるデッキとして注目しました。

――またマッシブーンルガルガンが多いだろうと予想していた?

イトウ:そうですね。前回の会場ではTOP4全員がマッシブーンルガルガン、TOP8のうち7人がマッシブーンルガルガンとほとんどのプレイヤーがマッシブーンルガルガンを選択していました。そこから新しいパックは発売されましたがそれで環境が激変するとは思えなかったので、しっかり練習するプレイヤーはマッシブーンルガルガンを握る人も多いだろうと考えていました。

――では、マッシブーンルガルガンに有利と言われている他の超タイプ、オーロットやダストダスではなくウルトラネクロズマを選択した理由は。

イトウ:他のマッシブーンルガルガンに対して有利なデッキを使うと、ゾロアークGXというポケモンに対してかなり劣勢になるというデメリットがあります。それに対してウルトラネクロズマは互角くらいに戦えていけるレベルのデッキだったので選択するに至りました。

――自分のルガルガンゾロアークと自分のウルトラネクロズマで対戦したら何割くらいの勝率になりますか。

イトウ:ルガルガンゾロアークの細かい中身次第ではありますが、50%くらいだと考えています。

――対マッシブーンルガルガンについてはどう考えていましたか。

イトウ:マッシブーンルガルガン側にどれくらい刺さるカードが入っているかというところで一概に言うのは難しいですが、65~70%は勝てると考えていました。

――では、決勝で戦ったゾロアークダストについてはどうですか。

イトウ:自分のウルトラネクロズマ側がどう山札を作りどうプレイするかが勝率に関わります。ゴミなだれの対策としてアズサを入れたので少しは改善されたと思いますが、決勝の直前は50%は無いだろう、せいぜい40%くらいと考えていました。ダストダスだけであればあかつきネクロズマを上手く使ってやみのせんこうで戦うという道筋が取れるのですが、ゾロアークGXが中心のデッキなのでフォトンゲイザーで戦いながらフィールドブロアーを撃ってダストオキシンを倒すというプレイが必要になり不利だろうと考えていました。

――同じダストでもグソクムシャダストならどうでしょうか。

イトウ:グソクムシャダストを相手にしたときは焦って戦ってもいいことはないので、できるだけアズサから動くようにします。相手のデッキにはルナアーラ◇を1発で倒すカードが無いので、ルナアーラ◇を上手く動かしながら最後にフォトンゲイザーを撃って倒すのが1番強いと考えています。特に不利だとは感じていません。

――行進などは相手にすると不利になるのでしょうか。

イトウ:そうですね。正直当たらないと踏んでいましたし当たってもそこそこ戦える自信はありましたが、当たりたくはなかった相手です。不利目で見ていました。ただオドリドリを1枚積むことでかなり改善し有利不利を返せるくらいだと考えています。

 

採用したカードたち

ポケモン(15枚)
ウルトラネクロズマGX2
ネクロズマ(あかつき)GX2
ルナアーラ◇1
ミュウ1
マーイーカ4
カラマネロ3
カプ・テテフGX2
エネルギー(13枚)
基本超エネルギー9
基本鋼エネルギー2
ユニットエネルギー雷超鋼1
ビーストエネルギー1
サポート(10枚)
プラターヌ博士4
N2
グズマ2
センパイとコウハイ1
アズサ1
グッズ(20枚)
バトルサーチャー4
バトルコンプレッサー2
ミステリートレジャー4
ハイパーボール2
レスキュータンカ1
フィールドブロアー1
ビーストリング1
こだわりハチマキ2
かるいし3
スタジアム(2枚)
パラレルシティ2

――ウルトラネクロズマGXが2枚、あかつきのつばさが2枚採用されています。ウルトラネクロズマ3あかつき1という構築も多く見かけますが、2枚ずつにした理由をお願いします。

イトウ:ウルトラネクロズマGXというポケモンはワザの火力も高く派手なカードですが、ワザを撃った後にボードにエネルギーが残らないというデメリットが大きいです。今のメタゲームの中心となっているデッキを相手にして使用頻度が高いのは対ルガルガンゾロアーク戦のみ。それ以外の試合でたくさんウルトラネクロズマGXを使うことはなく、2枚で問題ないだろうと考えています。3枚積むとボードに置かないカードが山に入っているという印象が強くなりますね。

――では、ルナアーラ◇について。こちらは採用していない人も多いカードですが、どうして採用したのでしょうか。

イトウ:このカードについては最初から入っていたからという理由も大きいです。鋼のネクロズマGX(たそがれ)のデッキを使っていたときもソルガレオ◇の使用感はかなり良く、非GXながらHPが160ありプリズムスターなりの性能は持っています。さらにソルガレオ◇と比べてルナアーラ◇は下のワザで相手に与えられる最大ダメージが大きく、相手のGXと1対1で交換することもできます。そうするとサイド枚数の進行をひっくり返すことができ、相手はルナアーラ◇を無視することができません。試合によって序盤に動かすか中盤に作りにいくか決まっていて、例えばガマゲロゲジュナイパー戦などでは中盤に作るルナアーラ◇が非常に強力です。なので抜くという選択肢はなかったです。

――もう1匹、ミュウについてはどうでしたか。

イトウ:ミュウについては色々迷った枠です。あのカードは弱い点と強い点があります。弱い点はHPが50しかないこと。ジェットパンチの巻き添えを食らう、あやかしのまいで倒されてしまうなどデメリットもあります。しかしボードににげる0のポケモンを置いておけるというメリットと、鋼超と付けてウルトラネクロズマのフォトンゲイザーを使いマッシブーンGXを倒すことができるという2点で採用していました。

――ビーストリングについて。1枚だけの採用ですが、0枚や2枚にしなかった理由をお願いします。

イトウ:ビーストリングはオカルトマニアを使われた時のケアで、センパイとコウハイから使うためのカードとして山札に1枚あればいいと考えていました。例えばウルトラネクロズマでサイドを2枚取った返しにオカルトマニアを使われながらサイドを2枚取られたとして、そこでビーストリングを使いながら前を倒す。そうなれば相手は次のターンにまたオカルトマニアを使いながらウルトラネクロズマを倒すというのはかなりハードルが高いので、今度は特性を使ってエネルギーを付けられるようになる。また、もしビーストリングがサイドに落ちていたとしてもルナアーラ◇でエネルギーを付けるといった動きもでき、ビーストリングが無かったら即負けになるわけでもないので1枚で足りるという考えです。

――アズサについて。先ほどアズサはゴミなだれ対策とおっしゃっていましたが、ダストダス以外のデッキに対しては使わないこともあるということでしょうか。

イトウ:ベスト8の試合、ルガルガンゾロアーク戦の後攻1ターン目にアズサそのものが手札にありましたが、ワンダータッチでプラターヌから動きました。特にベンチを並べすぎると掬われてしまう試合についてはベンチを並べることがむしろ負け筋となってしまうのでアズサを使うことができない。最初に引いてもデメリットがあることが多いのでアズサは入れるかも迷いましたが、入れておかないとダストダスを相手にしたとき、ポケモンを持ってくるためにグッズを使いすぎてゴミなだれのダメージがすぐに190になってしまう。そこは見過ごせないなと思い1枚採用しました。

 

練習について

――デッキを決めるにあたり、大会前は誰とどのように練習していましたか。

イトウ:東京に住んでいる友人たちと練習していました。デッキを決めた経緯については、実は名古屋前の時点でウルトラネクロズマのデッキがほぼ今の形で完成しており使う候補でもありました。しかし名古屋は友人とマッシブーンルガルガンで出ることに決め、マッシブーンルガルガンが上手くいけばそのままウルトラネクロズマが刺さっていくだろうという見込みもあって名古屋が終わった時点で次はウルトラネクロズマを使うとほぼ決めていました。なので、練習の中でもそこからぶれないように考えていました。

――練習は週に何回、何時間ほど集まっていましたか。

イトウ:メンバーの暇があり次第という感じで、週4回くらい集まっていました。時間にしたら40時間くらいですかね。

――練習の内容はどのようなものですか。

イトウ:対戦をしながらプレイの内容について、こういう道とこういう道があるがどちらがいいか? という比較を途中で止めて考えたり、皆で対戦をいったんストップしてデッキの相性の話をしたり特定のメタカードが刺さるんじゃないかと調べてみたりしています。あとはひたすらがむしゃらに練習していますね。

 

構築や各マッチへの理解度などトッププレイヤーたる所以をうかがわせるイトウ選手。後編では大会当日の試合を振り返ってもらいます。

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