【初心者向け】「デッキのつくりかた」vol.2 ~~
posted by ポール
はじめまして。ポケモンカード攻略メモにて記事を書かせていただくことになりました。ポールと申します!
普段は秋葉、池袋近辺で活動していて、2017年度はシニアリーグで日本一決定戦に出場しました。
そうめんとは同じ中学の出身で、現在は同じチームで活動しています。
今回僕たちは、「サーナイトGXで戦う」というコンセプトのもと、各々が別々にデッキを製作し、この記事を書いています。
そうめんの記事 https://pokemoncardmemo.com/column/article2018-580/
メインのポケモンは同じでも、作者の考え方や性格によって全く違うデッキになるというポケモンカード特有の面白さも感じていただけたら幸いです。
今回はこれからポケモンカードを始める、もしくは始めて間もない新規の方に向けて自分なりに大切にしている構築論のような記事を書かせていただこうと思います。
1、デッキのコンセプトを決める
カジュアルな例を1つ挙げるなら、「自分のデッキでどんなポケモンを使いたいか?」また競技的な例を挙げるなら、「自分のデッキはどんなデッキに勝ちたいか」など、そのデッキを作る上で「ここだけは譲れない」ところを決めます。
それが、デッキの核です。
今回のテーマは、「サーナイトGXで戦う」ということで、サーナイトGXを主軸にしたデッキを目指しましょう。
2、デッキを動かす上で必要なカードを検討する
これが一番難しい。環境の定まっていない(主要デッキのテンプレートが存在しない)現在、自力でデッキを組むとなれば、60枚全てを自分で0から考えなければいけません。
相応の経験値が必要になるこの作業は、デッキ構築を始めてまず最初に立ちはだかる大きな壁だと思います。
ポイントになるのは、カードの1枚1枚が自分のデッキにどのように必要になってくるのか。例えばドローサポートならデッキ事故を回避するため、エネルギーなら安定して技を使うため、と言ったように、「全てのカードにはそのデッキに入るべき理由があるのです」。
ポケカをしていれば友人や対戦相手に、「このカードなんでこのデッキに入ってるの?」なんて質問をされることがあると思います。そんな時、「なんとなく」や、「強いから」ではなく、しっかりと理由を言語化することが、強いデッキを組む第一歩です。
2ーa 主軸のポケモンと合わせるポケモンを決める
このデッキで目指す動きは「安定してラルトスをサーナイトに進化させて継続的に技を繰り出すこと」
注意しなければいけないのは、2進化のデッキで戦うにあたって、どうしても1進化やたねポケモンが中心のデッキに展開の速さで負けてしまいがちなところです。
そこで、サーナイトGXの相棒として、ニンフィアGXに着目します。

好きなカードをサーチしてこれるニンフィアGXは、事故りやすくて展開が遅れがちな2進化デッキと非常に相性が良く、HPも高いため序盤に倒されにくいことで、相手のポケモンの技を受けながらでも盤面を展開することができるのです。
2ーb 理想の試合運びのために必要なグッズ、サポートを考える
序盤でもポケモンを並べやすくするために、ポケモンをサーチするカードは多めに積んでおきましょう。
また、ふしぎなアメ

は、ニンフィアGXのマジカルリボンで
や進化先と一緒に持ってくることで、比較的早い段階でラルトスをサーナイトGXにすることができるカードのため、このデッキとは非常に相性がいいカードです。
万が一ハイパーボールなどでポケモンやエネルギーをトラッシュしなければ行けなくなった時も、レスキュータンカ

や、エネルギー循環装置

があるため安心です。
サーナイトと相性のいいスタジアムが現カードプールに存在していない都合上、今回はスタジアムを積まない構築を目指すため、相手のスタジアムやポケモンのどうぐを割るためにフィールドブロアー

も入れておきたいですね。
2ーc デッキのサポートを決める
サポートは1ターンに1度しか使えない代わりに、強力な効果を発揮するカードです。
サポートカードは様々な種類に分かれており、主なものでは
シロナやリーリエと言ったドロー系のサポート


アセロラやスイレンと言った自分の場に干渉できるサポート

グズマやザオボーと言った相手の場に干渉できるサポート

などが存在します。
改めて確認となりますが、このデッキにおいて必要なのは、「安定性」であるため、盤面作りに必要なカードを引き込めるドローサポートは採用するのがいいでしょう。
また、ポケモンカードでデッキを組む際には、ほとんどのデッキでグズマを採用することになるのですが、何故そうしなければいけないのか、その理由は記事後半の実践編にて解説します。
今回は一例として、僕が組んだニンフィアサーナイトのレシピを掲載させていただきます
ポケモン(17枚) | |
---|---|
サーナイトGX | 3 |
サーナイト | 1 |
キルリア | 2 |
ラルトス | 4 |
ニンフィアGX | 2 |
イーブイ | 3 |
カプ・テテフGX | 2 |
エネルギー(12枚) | |
---|---|
基本フェアリーエネルギー | 8 |
ダブル無色エネルギー | 4 |
サポート(14枚) | |
---|---|
シロナ | 4 |
リーリエ | 2 |
フウとラン | 2 |
ジャッジマン | 2 |
グズマ | 4 |
グッズ(17枚) | |
---|---|
ハイパーボール | 4 |
ネストボール | 4 |
ふしぎなアメ | 3 |
フィールドブロアー | 1 |
レスキュータンカ | 1 |
エネルギー循環装置 | 1 |
こだわりハチマキ | 3 |
3、実戦で必要なカードを足していく
例えば、傷ついたサーナイトやニンフィアを手札に戻して回復させることができるアセロラ
といったサポートカードや、相手の特殊エネルギーを破壊することで相手の盤面作りを妨害する改造ハンマー
といった、「特定のデッキに対して強い」カードに関しては、構築構想の段階で細かい枚数まで決定することは難しいです。
そういったカードをデッキ入れるかどうか、何が必要で何が要らないかといった取捨選択は、実際に対戦してみることで少しずつ理解できるようになります。
なので、デッキを作り終えたらまずは実戦に投入して感触を確かめてみることをお勧めします。
そうして自分だけのデッキを作り上げていきましょう。
おまけ 実践編 「ニンフサナで戦う」
デッキが組めたら対戦です。
このデッキを動かす上でのポイントは
1、無理をしないこと
当たり前のことのようですが、とても重要なことです。
せっかくニンフィアGXでサーナイトGXを作ることができても、サーナイトGXが1体しかいない状態でサーナイトGXで勝負を仕掛けても、そのサーナイトが倒されてしまえば次のサーナイトを用意するために大きく失速してしまうことになります。
コンセプトで述べたように、このデッキで大切なことは「安定してラルトスをサーナイトに進化させて継続的に技を繰り出すこと」です。
継続的に技を繰り出すということは、テンポロスをしないという意味でもあります。1ターンの停滞が大きく勝敗を分けるポケモンカードゲームでは、勢いを止めないということは何よりも重要なことなのです。
サーナイトにエネルギーをしっかりと貯めて、相手を確実に倒していくことがポイントです。
2、サイドプランを決める
全てのデッキにおいて当てはまることですが、ポケモンカードというゲームは、自分のサイドを6枚取れば勝利です。ですがこれはポケモンを6匹倒せば勝利、という意味ではありません。ポケモンGXという倒すとサイドを2枚取ることができるポケモンの存在が、このゲームの勝利条件をより複雑にしているのです。
ほとんどのデッキの主軸ポケモンがポケモンGXである現在、サイドを6枚取る、という勝利条件は、GXポケモンを3体倒すという最速の勝利条件が存在しています。
ここからが、非GXであるサーナイト

の仕事です。
何故このカードを入れているのか、というのをデッキ解説の項目に記していない理由は、「このカードの存在がポケモンカードにおけるサイドというシステムに密接に関わっているから」なのです。
例えば、対戦が始まった時、このデッキに対してある程度の練度があるプレイヤーならば、
ニンフィアGXを倒し→サーナイトGXを倒し→サーナイトGXを倒して勝利する
といった、いわゆる最短(この場合は3ターン)で勝つための理想的な動き「サイドプラン」を考え始めるでしょう。
そこで、意図的に非GXのサーナイトを使って攻撃します。すると相手はその非GXのサーナイトを倒さなければいけなくなるため
ニンフィアGXを倒し→サーナイトを倒し→サーナイトGXを倒し→サーナイトGXを倒して勝利
というプラン変更を強要されてしまいます。つまり、どんなに動きが良くても最短で4ターンかからなければ勝つことができないのです。
対戦が始まって相手のデッキがわかったら、何を倒してどう勝利するのかというイメージを頭の中に作りましょう。自分がいかにそのイメージ通りに動けるかどうかが、プレイングの上手い、下手といった部分にあらわれてくるのです。
ところで、ここで重要になってくるのが、サポート、グズマの存在です。
グズマは、相手のベンチポケモンを選んでバトル場に引きずり出すことができるサポートです。
一見どこが強いのかよくわからないカードですが、これを使うことで「正面にいるアタッカーを無視して戦う戦術」が可能になります。
繰り返しますが、このゲームは「サイドを6枚取った方が勝ち」のゲームです。
「相手のアタッカーを倒したら勝ち」のゲームではないのです。
後ろにいるまだ育ちきっていないポケモンや、カプテテフGXなどの、展開用に使ってベンチに置かれるだけになってしまったポケモンを呼び出して倒すことで、相手の強力なアタッカーと戦わずに勝つこともできるのです。
そういった戦術の多彩さも、ポケモンカードの醍醐味の1つとして覚えて頂けたら嬉しいです。
長くなりましたが、最後までお付き合い頂きありがとうございます。
質問などはポール(@roki_pokeka)まで。