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デッキ

2019-06-12

【 JCSベスト32】

ウィークガードレシリザ ~デッキ紹介~

builder ぽけむら

posted by ししゃも

はじめに

こんにちは。ぽけむらと申します。ポケモンカード歴は6年ほどで、去年より関西で活動していますが、大学時代の繋がりから、こちらのサイトの管理人であるししゃもさんのグループに所属しています。
今回はポケモンジャパンチャンピオンシップス2019 カード部門にてベスト32になれたレシラム&リザードンGX軸のデッキ(以下レシリザ)を紹介します。原案はチャンピオンズリーグ京都で優勝されたmanaさんのレシリザであり、練習時間の関係で練りきれていない部分もあるので無料で公開します。従来のレシリザから少しアプローチを変え、水タイプ相手にも広く戦える様に組んでみたのでよろしければ使ってみて下さい。

 

デッキ構築の経緯

チャンピオンズリーグ京都が終わり、レシラム&リザードンGXが環境の中心にいる中で、一定のメタも注目されていました。しかし殆どは水タイプのポケモンで弱点を突くものであり、弱点を何かしらの手段で消すことができればそれらのメタを踏み倒し、圧倒的パワーを押し付けられると考えていました。

従来まで、ポケモンの弱点を消す方法は
・じゃくてんほけんをつける。
・日輪の祭壇を貼る。(炎鋼タイプ限定)
・ソルガレオ(かがやくたてがみ)を育てる。
の3つが主な手段でした。しかし、じゃくてんほけんと日輪の祭壇はフィールドブロアーや他のスタジアムで対策が可能、ソルガレオも2進化という点で不安定さが気になりました。
特に、レシリザのメタとして水ポケモンを採用している代表的なデッキであるゾロアークGX軸には、ほぼペルシアンGXが入っており、キャットウォークからフィールドブロアーを持って来られることは容易に想像できます。

そんな中、ミラクルツインのリストが発表され、ウィークガードエネルギーという第4の選択肢が提供されました。エネルギーとしてつけるだけで弱点が消えるので、じゃくてんほけん以外のポケモンのどうぐが持てる他、環境のメタに改造ハンマーが入っていない事が非常に魅力的でした。
また、同時に発表されたグレートポーションは、弱点を消して一撃で倒されにくくなったタッグチームと最高に相性が良いと感じ、この2枚のカードを取り入れたレシリザを持ち込むことにしました。

 

デッキ解説

使用したリストはこちらになります。

レシラム&リザードンGX 3枚
メインアタッカー。1ゲームで2体使うことが大半のため3枚での採用です。初ターンからエネルギーを付けていきたいため、4枚にするか悩みましたが、最終的にフーパに枠を譲りました。

ジラーチ 3枚
ジラーチが居なければこのデッキは回りません。溶接工は効果こそ強力ですが、発動に制限がありドロー力も高くはないのでねがいぼしで必要なパーツを揃えに行きます。こちらもスタートした際一番強いポケモンのため4枚採用したかったのですが、ズガドーンGXに枠を譲りました。

ズガドーンGX 1枚
サイドを先行しやすく、リセットスタンプに非常に弱い点が気になり採用しました。バーストGXで最後のサイド1枚を取ることができます。バーストGXを狙う際はフレアストライクを中心にサイドを取っていきましょう。
勿論エネルギーが潤沢に盤面についていれば、ビックリヘッドで300点以上を出せる為、締めの1枚として適任なポケモンです。

フーパ 1枚
対ギラティナだけでは無く、初ターンに相手が捨てにきたジラーチやゾロアなど、レシリザの技で倒すには勿体ない場合にも使用します。

アブソル 1枚
練習段階でウルトラネクロズマ軸に勝てなかった為、相手のジラーチの逃げエネを増やし、動きを鈍らせる為に採用しました。
当日はジラーチを採用したデッキに多く当たった為、大きく勝ちに貢献してくれました。

ミュウ 1枚
タッグチーム同士で戦う際の打点調整カード兼タッグボルトGXへの防御手段です。サイコパワーでこだわりハチマキ+フレアストライクの圏内に押し込みにいきます。

ポケモンいれかえ 1枚
ジラーチのねがいぼし後の入れ替えや、フレアストライクの反動解除が主な役割です。あなぬけのヒモとの違いは前のアタッカーをそのまま倒しにいける点です。いれかえ系のグッズは中盤戦でレシリザを引っ込めながらグレートポーションをねかいぼしで探しやすくするために3枚よりは減らしづらく、あなぬけのヒモとその内訳を争っていました。

あなぬけのヒモ 2枚
いれかえ系のグッズ2種類目。
ポケモンいれかえと同様の役割を果たすほかに、対タッグチームにおいてベンチのタッグチームを引きずり出す、逆に最後のサイドを取るためタッグチームを後退させてベンチのポケモンを倒す、ラティオスGXのタッグパージの効果解除など用途が多岐に渡るため、2枚の採用となります。しかし中盤戦においてはバトル場のポケモンを倒したい事があるので、3枚ともあなぬけのヒモにすることは出来ませんでした。

ぼうけんのかばん 1枚
manaさんのレシリザを参考に入れたカードです。ねがいぼしで引いたときのバリューが凄まじく、エスケープボード、こだわりハチマキ、じゃくてんほけんの3種類から選択ができます。じゃくてんほけんが不要なマッチは巨大なかまどのコストにすることで山札をかなり圧縮でき、溶接工と合わせて必要なカードが引き込みやすくなるなど、使えば使うほど味の出る良カードです。

こだわりハチマキ 2枚
レシリザにつけてGXポケモンを倒しに行くためのカードです。フーパにつけても強いですが、結局はレシリザが230点を出してオーバーキル気味になるので、始めからレシリザにつけてダブルブレイズGXやククイ博士+フレアストライクを狙い、一撃で倒すことでアセロラを使われるリスクを減らします。

エスケープボード 2枚
ジラーチ用。逃げるエネルギー0のポケモンとして置いておけばグズマからレシリザを出し直せるためかなり試合展開が楽になります。盤面に2体ジラーチが居る時は2体に貼りたくなりますが、1ターンに逃げられるジラーチは1体のみのため、フィールドブロアーのケアをして貼らない事が多かったです。

じゃくてんほけん 1枚
ぼうけんのかばん、ねがいぼしから引いて来られる点を考慮して、ウィークガードエネルギーを4枚から3枚にして採用。
水バレットなど早急に弱点を消す必要がある試合に使用する予定でしたが、実際に当たった水ポケモンは大半がアバゴーラのためほとんど役に立たなかったです。巨大なかまどに一番くべられたカードでもあります。

ポケギア 4枚
ドロー力が弱いデッキのため、サポートの水増しとして採用。ねがいぼしとの順番は、このターンにサポートが欲しい場合はねがいぼし→ポケギア、逆にサポート以外が欲しい場合はポケギア→ねがいぼしといった風に、何が必要かで入れ替えます。

グレートポーション 3枚
この構築の要。2発でレシリザを倒しにくる動きに対して刺していきます。レシリザミラーにおいてもミュウやフーパでダメージを乗せてからフレアストライクで倒すプランを崩せます。
また、GXポケモンで200点程のダメージを打ち捨てて、非GXポケモンで倒そうとする動きに対して使用すると、相手は続けざまに高打点を要求されるため非常に強力です。
1体のレシリザが長く戦う事で、ベンチのレシリザを育てる時間が稼げることもポイント。
単純に高いHPを持つタッグチームと相性が良く、もっと使われていいと思います。

ネストボール 4枚
カプ・テテフGXやデデンネGXなどの手札から出した時に発動するポケモンを全て使わない事でシンプルなボール構成にしました。ハイパーボールを使わず、手札をトラッシュしない事でエネルギーを最低限に抑えられ、デッキスペースの確保に貢献しています。
しかしこのカードの引き具合ひとつでベンチの展開が全く変わってくるので、もう1〜2枚はボールが必要に思えました。

溶接工 4枚
エネルギー加速兼ドローソース。ですが、あくまで3枚ドローなので引きたいカードを引く為には巨大なかまどやぼうけんのかばんなどでの山札の圧縮が大切です。

グズマ 3枚
レシリザを育てたら要所で使い裏のポケモンを倒しに行きます。詰めの場面で必要なカードでもあるので、中盤用と終盤用の2枚に少し余裕を持たせて3枚。4枚も考えましたが、序盤に手札に来られて腐ることが多かったので1枚減らしました。

ククイ博士 3枚
レシリザのフレアストライク+こだわりハチマキ260ダメージに追加してタッグチームを倒したり、フーパのあくのいましめ50ダメージに追加してゾロアやジラーチを倒すのに使用します。
また、唯一無条件で山札を引けるカードなので溶接工の使用条件が揃わなかった時にはドローソースとして使用します。
サイドを取るチャンスを確実にものにできる、また1枚をドローに使っても2枚残るゲームプランの立てやすさから3枚にしました。

カキ 2枚
初めは入れていませんでしたが、先行1ターン目のカキが暴力的な強さのため2枚枠を作りました。1ターン目に引ける確率こそ高くありませんが、ねがいぼしやポケギアを使用した際に溶接工とあわせて5〜6枚目のあたり札になるので2ターン目以降に引いても盤面を作る上で非常に有効でした。山札のエネルギーを引き抜きすぎるとその後溶接工のドローが出来なくなるので、場合によっては溶接工にサポート権を譲ることもあります。打つ前に山札のエネルギーの数はよく確認しましょう。

巨大なかまど 4枚
溶接工の打ちやすさを引き上げるカード。毎ターンエネルギーを確実に貼りたいので4枚の採用です。現物の炎エネルギーとの違いはねがいぼしで取って来られる点、火打石との違いは相手のスタジアム妨害が出来る点にあります。
コストにするのは3枚目のジラーチやレシリザなど試合に使用しないであろうカードです。炎エネルギーを投げすぎると炎の結晶が入っていない関係でエネルギー不足に陥ります。

基本炎エネルギー 11枚
一般的なレシリザにおいては、炎エネルギー12枚+炎の結晶2〜3枚の計18〜21枚のエネルギーを使用していると思います。しかしそれはハイパーボールでエネルギーを切ったり、レシリザを逃してミルタンクの特性を利用して立て直すなど、トラッシュが関係する動きを立ち回りに組み込むための枚数であり、このデッキの場合はハイパーボール不採用、立て直しはグレートポーションで可能とエネルギーをトラッシュせずに戦える事から11枚に落ち着かせました。
通常の試合においては不足は感じませんでしたが、対プテラGXにおいてはエネルギー管理のシビアさを感じたため、環境によってはもう1〜2枚増やしても良いと思います。

ウィークガードエネルギー 3枚
レシリザに4枚目のエネルギーとして貼ります。
弱点を突かれない試合においては、無色一個分のエネルギーとしてフーパやミュウに貼りワザを使うのも重要です。炎エネルギーを節約する事でレシリザの育成に回していきます。
また、このエネルギーは他のカードと違ってサーチ手段を持たない為、どうしても素引きする必要があります。必要な試合においては溶接工をフーパやジラーチに使用しても良いので全力で引きに行き、ハンドに来てからレシリザをベンチに展開していました。逆にウィークガードエネルギーさえレシリザについてしまえば、環境の水タイプポケモンでHP270に届く高打点を持つのはエネルギーを溜め込んだカメックスGXのみのため、それ以外はグレートポーションで粘りながらテンポを取り返す事ができます。
実際に対戦をした中で、水タイプのポケモンが入っているデッキとは予選3回、決勝トーナメント1回の計6試合しましたが、ウィークガードエネルギーが引けずに水タイプのポケモンにレシリザを倒された試合は決勝トーナメントの1試合のみでした。

 

デッキの回し方

デッキの回し方は至ってシンプルで、レシリザを2体育てて、サイドレースを逃げ切ります。1体目が育つまではジラーチを前にエンドしたり、フーパやミュウでダメージを稼ぎにいきましょう。
1体目が育ったらフレアストライクで積極的にサイドを取り、ダメージを負ったらグレートポーションで回復をします。手札にグレートポーションがない場合は、ポケモンいれかえやグズマからねがいぼしで探しにいきましょう。1体目のレシリザが戦っている間に2体目のレシリザに溶接工が1回使えると理想的です。
ダブルブレイズGXを使うかどうかは、2体目のレシリザの育成具合によって決めます。もし、2体目のレシリザが十分に育ちそうにない場合はバーストGXで最後のサイドを取ります。
2体目のレシリザを育てきっていれば、終盤はグズマやククイ博士を使えれば勝てる筈ですので、ねがいぼしで引きにいきましょう。
また、ジラーチでデッキを回す以上アローラベトベトン+リセットスタンプは非常に苦手です。グズマを駆使して早めに倒したいので、アローラベトベターが見えたらねがいぼしが使えるうちにグズマやポケギアを確保する事が大切です。
もしくは、ミュウのサイコパワーで相手のポケモン全員のHPをフレアストライクの圏内に押し込んでおくと、アローラベトベトン+リセットスタンプを食らっても4エネついたレシリザさえ居れば勝ち切れます。

まとめると、終盤戦はリセットスタンプを食らうことを前提に「勝つために必要な手札を減らす」ことを意識して盤面にカードを置いていきます。理想は手札0枚でも盤面のポケモンだけで勝てることであり、レシリザのパワーならそれが可能です。

 

当日のマッチアップと勝敗

予選
1 レシリザボルケニオン 先 ○
2 水レインボーバレット 先 ○
3 不戦勝
4 ズガドーンGX+ペルシアン 後○
5 レシリザボルケニオン 先 ○
6 プテラアバゴーラ 後 ×
7 プテラアバゴーラ 先○
8 悪バレット 後 ×
9 レシリザヒードラン 先 ○

決勝トーナメント
1 プテラアバゴーラ 2-1 ○
2 ピカゼク 1-2 ×

 

おわりに

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。読みづらい部分も多かった上に、デッキとしての穴も多かったかと思います。それでもコンセプトに可能性を感じてくれる方が少しでもいらっしゃれば幸いです。
強そうだなと思ったコンセプトを形にして、大型大会でトーナメントにまで上がれたことは非常に嬉しいです。デッキ相談に乗ってくださった方々には感謝してもしきれません。反面、世界大会の権利まであと2勝足りず、本当に悔しい思いをしました。
来シーズンこそは積極的に大型大会にも参加してポイントを安定して取れるプレイヤーを目指して頑張っていきますので、大会などでお会いした際はよろしくお願い致します。

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