【特集・ニンフィアLO】part.3 ~採用カード個別解説(ポケモン・サポート編)~
posted by ししゃも
デッキレシピ
ニンフィアLOにはどのようなカードがどのような意図で採用されているのだろうか?
強力なデッキだが、ジムバトルなどで使いづらいこともありデッキレシピが出回ることは少ないこのデッキ。今回は、採用される可能性のある全てのカードについて優先度の評価と解説を行う。
ニンフィア単
ポケモン(7枚) | |
---|---|
イーブイ(SM1) | 4 |
ニンフィアGX(SM1+) | 3 |
エネルギー(14枚) | |
---|---|
基本妖エネルギー | 14 |
サポート(14枚) | |
---|---|
ロケット団の工作 | 2 |
ポケモンレンジャー | 1 |
N | 1 |
フレア団のしたっぱ | 4 |
フラダリ | 2 |
クセロシキ | 1 |
こわいおねえさん | 3 |
グッズ(19枚) | |
---|---|
バトルサーチャー | 4 |
まんたんのくすり | 4 |
時のパズル | 4 |
改造ハンマー | 2 |
ともだちてちょう | 1 |
びっくりメガホン | 1 |
ヘッドノイザー | 1 |
魅惑のポフレ | 1 |
ターゲットホイッスル | 1 |
スタジアム(6枚) | |
---|---|
サイレントラボ | 4 |
パラレルシティ | 2 |
奈良ニンフ
ポケモン(14枚) | |
---|---|
イーブイ(SM1) | 4 |
ニンフィアGX(SM1+) | 3 |
ニンフィア(XY3) | 1 |
ホルビー | 1 |
アイアント(XY2) | 1 |
ホエルオーEX | 1 |
ソーナンス | 2 |
オドリドリ | 1 |
エネルギー(6枚) | |
---|---|
基本妖エネルギー | 5 |
W無色エネルギー | 1 |
サポート(18枚) | |
---|---|
ポケモンだいすきクラブ | 4 |
N | 4 |
フラダリ | 3 |
フレア団のしたっぱ | 3 |
クセロシキ | 1 |
こわいおねえさん | 1 |
ロケット団の工作 | 1 |
クロケア | 1 |
グッズ(20枚) | |
---|---|
バトルサーチャー | 4 |
時のパズル | 4 |
まんたんのくすり | 4 |
改造ハンマー | 1 |
ターゲットホイッスル | 1 |
魅惑のポフレ | 1 |
びっくりメガホン | 1 |
かるいし | 4 |
スタジアム(2枚) | |
---|---|
パラレルシティ | 2 |
今回解説するのはポケモンとサポート。ニンフィアGXの他にアタッカーの入っていないタイプのデッキに絞って考察する。上記2つのデッキも参考に、採用されていないカードについても解説する。
優先度の基準は以下の通り。
A:組むなら必ず採用したいカード
B:できれば採用したいが優先度の落ちるカード
C:採用しないことが多いカード
ポケモン
イーブイ(SM1)
優先度:A
4枚必須のカード。ニンフィアGXが3回倒されたら負けなのだから3枚でいいのでは? と思う人もいるかもしれないが、スタート率の上昇(たね無し引き直しの減少)、進化前に倒されたときやサイド落ちのケア、たね切れ負け率の抑制などを考えると4以外の選択肢はあり得ない。
ニンフィアGX
優先度:A
デッキの核となる必須カード。基本的には常に前に出てマジカルリボンを使う。サイド落ちのケアを考えると4枚にしたいが、最悪パズルで拾えるので3枚の構築が多い。
ニンフィア(XY3)
(http://www.pokemon-card.com/card-search/details.php/card/30442/regu/DP)
優先度:B
GXでないニンフィア。上のワザくるくるリボンは、1エネで相手バトルポケモンのエネルギーをベンチポケモンに付け替えることができる。相手アタッカーのエネルギーを強力なワザを持っていないポケモン(アローラロコンなど)に付け替えることでフレア団のしたっぱと同等の効果を得られる。とは言え刺さるタイミングはそこまで多くないので、採用されても1枚程度。
シャワーズ(XY7)
優先度:B
対ボルケガメスで使用するカード。エネルギーの枚数が多く、鍛冶屋でトラッシュからもエネルギーを付けられるボルケガメスは止まるのを待っているだけでは不利なので、エネルギーの付いたアタッカーを自分から倒しにいく必要がある。ボルケガメスに勝ちたいなら1枚採用したい。
サンダース(XY7)
優先度:B
対ホウオウGXで使用するカード。4エネの付いたホウオウGXは毎ターンせいなるほのおとフェニックスバーンで攻撃することができ、耐え切るのは非常に難しいので倒さなければならない。しかしホウオウGXはボルケガメスと一緒に採用されていることが多くサンダースだけでは弱点を突き切れないので、諦めてしまうのも選択肢。
ブースター(XY7)
優先度:B
主に対ジュナイパーGXで使用するカード。エネルギーが無くなっても毎ターンダメージを与えることができエーフィEXとの組み合わせも強力なジュナイパー弱点を突いては倒してしまうのが有効。ただしニンフィアGXのようせいのかぜでは弱点を突いてもジュナイパーGXをきぜつさせられないので、ちからのハチマキやこだわりハチマキが必要。
ちなみに対グソクムシャは倒すよりエネルギーを狙った方が安全で、対鋼はブースターがいても勝てない。
オドリドリ(ふらふら)
優先度:A
特性バイタルダンスでエネルギーを持ってこられるカード。奈良ニンフではこのポケモンの存在により、ポケモンだいすきクラブでイーブイとエネルギーを同時に揃えることができるので安定性が格段に増す。採用は1枚のことも多いがサイド落ちで困ることもあるので2枚あると安心できる。
ホルビー(XY5)
優先度:A
自分のトラッシュからカードを山に戻せるたがやすと、相手の山札からカードをトラッシュするほるほるはどちらも強力。さらにΩ連打で1ターンに2回ワザを使うことができる。奈良ニンフでは相手が止まった隙にこのカードを複数ターン動かすのが強力な勝ち筋の1つ。
1枚でも十分だが、サイド落ちや倒されたときのケアで2枚あると安心。
ソーナンス(XY4)
優先度:B
対ジュナイパーの鍵を握るカード。ジュナイパーデッキを相手にしたときエネルギーを全て割ることは可能だが、それでもフェザーアローだけで押し切られてしまうことが多い。
そこでソーナンスを前に出すことでフェザーアローを完全に止めることができ、エネルギーを割った状態ならグズマにだけ気を付けていれば確実に勝利することができる。採用するなら1~2枚。
アイアント(XY2)
(http://www.pokemon-card.com/card-search/details.php/card/30281/regu/DP)
優先度:B
ワザそぎおとすは、相手の手札を4枚になるようにトラッシュするという効果を持っている。相手の手札が多い状態で使えば大量のカードをトラッシュさせることができ、反撃の芽を摘む強烈な1手となり得る。
使うタイミングは主に3通り。1つ目は、相手がキーカードを揃えるまで手札を溜め込んでいるとき。ブロアー+かるいし+エネルギーのように複数のカードの組み合わせでニンフィアを突破しようと企てているときに、アイアントでどれかを落としてしまえばそのまま勝利できることもある。
2つ目は、ニンフィアGXが倒されサイドを取られた直後。サイドを引いて手札が多くなったタイミングでしたっぱやキャッチャーで妨害しながらアイアントで手札を狙うことで、相手の選択肢をかなり制限することができる。
そして3つ目は、ニンフィアGXのプリエールGXを使用した直後。アタッカーとエネルギーを大量に手札に戻し、それらを場に出し直す前に手札を直接狙えば必要なカードを一気にトラッシュさせることもできる。
決まれば超強力なカードだが、条件が整わず使わない試合も多いので採用しても1枚。
ダストダス(XY9)
優先度:B
お互いの特性を止められるカード。ジュナイパーやボルケガメスの対策として採用されることがある。元々かるいしが複数入るデッキのため、デッキスペースをそれほど圧迫しないのも高評価。
好きな時にマジカルリボンで持ってこられるので、ヤブクロンと1枚ずつもしくは2-1程度で採用される。
ウソッキー(SM1+)
優先度:B
相手ベンチの枚数を制限できるカード。主にゾロアークGXの対策として採用される。ウソッキーが出ているとライオットビートの威力がベンチ4枚で100、ニンフィアGXの悪抵抗で80ダメージとなり、2回攻撃を耐えることができるようになる。他にもジュナイパーの並ぶ枚数を減らせたりすることもある。元々ゾロアークには比較的有利なのと他の相手への効果は大きくないので採用されても1枚。
ギラティナ(XY-P)
優先度:C
場にいる限りBREAK進化ポケモンの特性をなくすことのできるカード。ゲッコウガBREAKやオーロットBREAKの対策として採用される。ただし現状その2デッキが多くないことや、オーロットBREAKには元々有利であることから採用されることは少ない。
サポート
N
優先度:A
自分と相手の手札を引き直させるこのカードは、デッキタイプによって採用枚数が変わる。
ニンフィア単では序盤にNを必要とすることが少ないので、入っても1~2枚。
一方奈良ニンフでは最初にイーブイとエネルギーを揃える必要があり、ポケモンだいすきクラブが無い時に他のドローサポートを使いたいので多めに採用される。
もちろん後半に相手の手札を制限する使い方も強力。
ポケモンだいすきクラブ
優先度:A
ニンフィア単には採用されないが、奈良ニンフでは必須のカード。イーブイとオドリドリを手札に加えることで確実にニンフィアGXへ進化でき、マジカルリボンへと繋げることができる。さらにこのカードの存在により、奈良ニンフは序盤のたね切れ負けを減らすことができるというメリットもある。1ターン目に使える確率を少しでも上げたいので4枚採用がほぼ確定。
フレア団のしたっぱ
優先度:A
ニンフィアで最も多く使うサポート。ほぼ全てのデッキに対して使用し、サーチャーもここに使うことが多い。バトルポケモンのみという制約はあるものの確定でエネルギーをトラッシュできる効果は非常に強力で、基本的には毎ターン手札に持っておきたいカード。3枚以上は確実に採用される。
ロケット団の工作
優先度:A
相手の動きが止まったタイミングで山札のリソースを削りにいけるカード。序盤は使わないが、終盤はこのカードで最後の詰めを行うことが多い。1~2枚は採用したい。
こわいおねえさん
優先度:A
スタジアムと相手の手札をトラッシュさせるカード。ボルケニオン、ジュナイパーなどただバトルポケモンのエネルギーをトラッシュしているだけでは勝てない相手にはこのカードを使うことが多い。ボルケニオン相手ならエネルギーを複数トラッシュさせられることも多く、巨大植物の森で進化した直後のジュナイパーは手札が減っていることが多いのでこちらにも刺さりやすい。
ただしスタジアムが出ていないと使用できないという条件もあるため、複数採用するならスタジアム枚数も増やしておかなければならない。そのためニンフィア単には2~4枚採用されるが、デッキスペースの少ない奈良ニンフには1~2枚程度の採用であることが多い。
アセロラ
優先度:A
ダメージを受けたポケモンと付いているカードを全て手札に戻せるカード。まんたんのくすりと違い、エネルギーをトラッシュせずにニンフィアGXを回復させられるのが強力。さらに奈良ニンフの場合はポケモンいれかえとしての効果も果たす。相手のエネルギーは改造ハンマーでトラッシュさせられるのでフレア団のしたっぱが必要ないとき、エネルギーが手札に無いときなどに重宝する。また、ようせいのかぜで攻撃するプランを取る時にもW無色エネルギーを手札に戻しながらニンフィアGXを回復させられるのが強力。バトルサーチャーから使えるので、1枚トラッシュにあると不意にNを使われたあとにまんたんのくすりの代用として使えるのにも助けられることが多い。デッキに1~2枚は採用したい。
グラジオ
優先度:A
サイドを引かずに戦うことも多いこのデッキにとって、サイド落ちした必要なパーツを持ってこられるこのカードは非常に強力。主に時のパズルや、1枚しか入れていないがその試合で必要となるポケモン、グッズを回収するために使う。拾いたいカードが2枚以上ある場合も多いが、グラジオを2回使う余裕のある試合では2枚目が無くとも勝っていることも多いので基本的には1枚の採用。
グズマ
優先度:B
攻撃できない相手ポケモン(エネルギーの付いていないボルケニオンEX、アローラロコン等)をバトル場に引きずり出せる効果は非常に強力だが、カウンターキャッチャーの登場により少し優先度は落ちた。しかしバトルサーチャーで使い回せることや、自分のポケモンを入れ替えることにも使えるため1枚は採用したい。
クセロシキ
優先度:B
特殊エネルギー、もしくはポケモンのどうぐをトラッシュさせられるカード。改造ハンマーやフィールドブロアーで代用することもできるため必須ではないが、バトルサーチャーで使い回せるのが強力なので1枚は採用したい。
プルメリ
優先度:B
相手の場のエネルギーをトラッシュさせられるカード。自分の手札2枚をトラッシュするという強烈なデメリットもあるが、「ベンチに付いた基本エネルギー」をトラッシュさせられるのはこのカードだけなのでできれば1枚採用したい。ジュナイパーGXに付いた草エネルギーやルガルガンGXに付いた闘エネルギーをトラッシュするのが強力。
スカル団のしたっぱ
優先度:B
相手の手札を見て、その中のエネルギーを2枚までトラッシュさせるカード。ボルケニオンやサーナイトなどエネルギーが多く採用されているデッキ相手では刺さる可能性が大きい。他にはシェイミEXのスカイリターンで手札に戻ったW無色エネルギーをトラッシュさせるのも強力。ニンフィアGXを倒しきれないとき、改造ハンマーやフレア団のしたっぱを警戒してエネルギーを場に残しておきたくはないがダメージは与えておきたい、という場合にスカイリターンは有効な選択肢となる。何もできないと相手のエネルギーをトラッシュさせられないままニンフィアGXにダメージが蓄積していくが、スカル団のしたっぱによってその戦術を破壊することができる。
プラターヌ博士
優先度:C
普通のデッキには4枚必須のカードだが、ニンフィアにはほとんど採用されない。マジカルリボンで手札を揃え、デッキのカード全てを使って相手の行動に対応していくというコンセプトのこのデッキにとって自分の手札をトラッシュするというデメリットが非常に痛手となるからだ。使うなら奈良ニンフの序盤の安定度を上げるためということになるが、必要なカードをトラッシュしてしまうと最後に勝ち切れなくなるというパターンも頻発する。
フラダリ
優先度:C
相手のベンチポケモンを引きずり出せる効果自体は強力だが、サポート権を使わないカウンターキャッチャーや自分のポケモンも入れ替えられるグズマの方が有効な場合が多く、採用されることは少ない。
クロケア
優先度:C
自分の場のポケモンを山札に戻せるカード。付いているカードも一緒に戻せるので、このデッキにおいてはAZより優先度が高い。しかしダメージを受けているならエネルギーを手札に戻すのが強力なアセロラでよく、ダメージを受けていないなら急いで戻す必要は少ないのであまり採用されない。
一応相手のサイドが1枚のときにベンチのオドリドリを回収できるというメリットもある。
ルザミーネ
優先度:C
トラッシュにあるサポートとスタジアムを2枚まで手札に戻せるという強力な効果を持っている。しかし即効性が薄く、ルザミーネを使う余裕のある試合なら無くても勝っていることが多いので優先度は高くない。
アカギ
優先度:C
デッキに1枚しか入れられないプリズムスタァのカード。バトル場に鋼か水ポケモンがいることという条件があるので、シャワーズ、アイアント、ホエルオーEXなどと組み合わせて使用する。
相手のベンチポケモンを2匹になるように山札に戻させるという効果を持っており、カウンターキャッチャーとプリエールGXを組み合わせることで相手のアタッカーを0にすることができる。
しかし、相手の場からどかしたいポケモンが2匹以下ならそもそもプリエールGXだけで事足りる。よってアカギが有効に働くのは相手の場に3匹以上山や手札に戻したいポケモンがいる場合となるが、エネルギーをトラッシュするのに長けたニンフィアGXを相手に有効なポケモンを3匹も用意できるパターンは少なく、アカギが有効な場面も少ないということになる。
まとめ
今回はニンフィアデッキに採用されるポケモンとサポートについて解説をした。次回はグッズ・スタジアム・エネルギーについて解説を行う。